No.482◆「孤立孤独対策推進法」4月1日に本始動! ― 孤立孤独って問題なのですか?

 

◇事務局・石川由紀が折々を綴っています。◇ 

 

2024年4月1日からスタートした「法」はたくさんあるようです。「働き方改革」は日々の生活に変化を起こす件ですから、消費者としては関心が高かったのです。続いて気になっているのは2023年5月31日成立、同年6月7日公布、2024年4月1日施行の「孤立孤独対策推進法」なのです。

 

"大家族"→"核家族"→"個人"と、戦後家族の在り方が変化し定着して、家族親族の意向よりも自身の考え方に従って生き方を主張できる世の中が普通になったと喜んでいたのに、「孤立していないか、孤独ではないか」と周りから詮索されるようになるのは"不愉快"だと思っていた戦後育ち私なのです。

 

で、どんな「法」なのかとネット検索をしてみました。あまり出ていませんでした。内閣府のHPなどで経緯と各団体の「孤独・孤立の実態調査」の結果が出ているくらいで、動きは判りませんでした。

 

内閣府の同法の趣旨として「近時における社会の変化を踏まえ、日常生活若しくは社会生活において孤独を覚えることにより、又は社会から孤立していることにより心身に有害な影響を受けている状態にある者への支援等に関する取組について、その基本理念、国等の責務、施策の基本となる事項 及び孤独・孤立対策推進本部の設置等について定める。 

→『孤独・孤立に悩む人を誰ひとり取り残さない社会』、『相互に支え合い、人と人とのつながりが生まれる社会』を目指す」と出ていました。

 

また神戸新聞(3月29日)には「新型コロナウイルス禍では自殺や心身の不調などが問題となり、政府は背景に孤独や孤立があるとみて対策を推進。社会的孤立に悩む人への支援を強化する孤独・孤立対策推進法が今年4月に施行される。内閣府の担当者は『(孤独・孤立を感じる人が)減少するまで息の長い取り組みが必要』として調査結果を分析し、今後の施策に反映したい考えだ」と。

 

「孤独・孤立に悩む人を誰ひとり取り残さない社会」というけれど、"悩んでいる人、感じる人"を誰が、どのようして見つけるの? お節介なご近所さんが声掛けするの? 民生委員が地域を観察するの? 他者と関わりたくないという心理状況だから、という人もいるだろうし、思案中という人も。近隣からの視線が苦痛で、他者の行動を気にしない都会で生活したいと思ったという人の事例を私は多く聞いてきましたが。

 

希望しないのに地域のサークルや活動に参加させられるのは、私は嫌です。あなたは?