No. 393◆「私たちは騙されない!」国際ロマンス詐欺?ですか…

 

◇事務局・石川由紀が折々を綴っています。◇ 

 

前号392「『恋愛弱者』救済策を教育に組み込むの?」で「婚活サイトや出会い系サイトでお相手探しをしている人も多いように聞いていますが、成功率はどうなのでしょうか。事件に繋がったりする例が時々報道されてもいます。“恋愛”の背中を押すために「告白」、「プロポーズ」、「壁ドン」等の練習教育をする前に、事件に巻き込まれないような情報教育が必要なのではと思う私です」と書きましたが、早速お電話が来ました。

 

「特種詐欺」と呼ばれている主として電話による振り込め詐欺話の警戒は、自治体・警察・NHK等でここ数年実に丁寧に毎日警鐘警報が広報から流されています。「なのに息子とか・還付金とか、同じような文言で引っかかるのよー。それもテレビ漬けの高齢者ばかりがぁー」と嘆く彼女。そして「若い人は“国際ロマンス詐欺”だって! 女性も経済力があると狙われるのねぇ」と。私「男性も女性からの誘いで引っかかっているというニュースもあるわよ。」彼女は4月17日のNHKニュースの「『一瞬で財産失った』コロナ禍で“国際ロマンス詐欺”急増」を見てのお怒りのようでした。

 

ニュースでは、出会いはSNS。恋愛感情を抱いたという外国人を名乗る相手に一度も会わないまま多額の金をだまし取られた、と。これが「国際ロマンス詐欺」とも呼ばれる手口だそうで、特徴としては、最近は暗号資産による投資を持ちかけられるケースが多く、実情に詳しい専門家は「コロナ禍での孤独感の広がりが、被害が相次ぐ背景にある」として注意を呼びかけている、とか。

 

国民生活センターのレポートでは、マッチングアプリや出会い系サイトで知り合い、恋愛感情を抱いた相手から、投資を持ちかけられるなどしてトラブルになったという相談が急増しているといいます。2019年度は全国で5件にとどまっていましたが、2020年度は84件、昨年度は192件と40倍近くになっていて、コロナ禍で一気に増えたことが分かります、と。

 

相談を寄せるのは男女ともに30代と40代の割合が高く、目立つのは外国人を名乗る相手から最終的にビットコインなどの暗号資産による投資を持ちかけられるケースとのことです。使われる投資サイトはほとんど実態がつかめず、被害回復は容易ではないとしています。

 

暗号資産の解説を読んでいても理解ができない、外国の異性との親密な交際など考えたことない母国語オンリーの私には縁遠い詐欺話ですが、利殖目的ではなく「人道支援」などと言われると「?」が灯ります。そこから個人情報の洩れが始まれば…。

 

インターネット接続に私が誘われたのは1995年だったと思います。当時こんな心配をしたことはなかったのですが、今は「便利」の「裏」の「?」が気に掛かっています。