No. 392◆「恋愛弱者」救済策を教育に組み込むの?

 

◇事務局・石川由紀が折々を綴っています。◇ 

 

久々の雨天2日続きで“徒然なるままに”パソコンに向かいて、面白いニュースはないかと検索していたら「今、物議を醸しているのが、内閣府・男女共同参画局が公開したとある資料です。」(4月15日付け「YAHOO!ニュース」)との文字。男女共同参画局と言えば長年私が注目してきたところ。その資料とは『豊かで幸せな人生100年時代に向けた、恋愛の役割はなにか』とのこと。「国民の間に「恋愛格差」があるとして、「恋愛弱者」を支援するため、教育に“ある練習”を組み込むことが提案されています。 そこで提案されているのが、「告白」 「プロポーズ」、そして「壁ドン」です。」(同ニュース)

 

韓国メディアはそれに加えて、「男女ともハンサム・美女ほど恋愛経験が豊富か、とくに男性で効果が加速」、「男性は(体重が)80キロ、女性は60キロ超えたら、もう恋愛の資格ないでしょ、というコメントが盛り込まれている」(4月16日付け「YAHOO!ニュース」)とあります。

 

教育に組み込むって? 誰が誰に教えるの? 豊かで幸せな人生って「恋愛」が必須なの? 男女共同参画局が国費を使って協議・提案することなのかしら…。ということで検索し、男女共同参画局のHPを見たらこの資料が出てきました。https://www.gender.go.jp/kaigi/kento/Marriage-Family/11th/index.html

 

資料の多くは性別・既婚未婚率・職業と婚姻の関係等々でしたが、某教授の資料3がメディアの注目を集めたようです

 

この教授の資料には、報道にあるような項目もありましたが、まとめの課題として「目指すべきは恋愛・結婚・出産する人も「しない人」も幸せな社会」と言い、「“恋愛は幸せのエンジン”だから、結婚したい人の支援が必要」と結んでおられました。

 

2020年国勢調査では、単身世帯は38.0%、50歳未満の未婚率は男26.7%、女16.4%でした。“恋愛は幸せのエンジン”かもしれませんが、必ずしもそうでもないと思っている人が結構多いから、昔のようなおせっかいな「お見合い話」を持ち込む人が少なくなったのかもしれません(結婚を前提に交際を提案すると「セクハラ」扱いされるかも…)。

 

一方で「婚活サイト」や「出会い系サイト」でお相手探しをしている人も多いように聞いていますが、成功率はどうなのでしょうか。事件に繋がったりする例が時々報道されてもいます。“恋愛”の背中を押すために「告白」、「プロポーズ」、「壁ドン」等の練習教育をする前に、事件に巻き込まれないような情報教育が必要なのではと思う私です。