“キレる人”は短気者か変わり者なのか?

 こんな見出しの記事に引き付けられました。

【近年「キレる高齢者」の問題がメディアを賑わせています。『犯罪白書』(2016年版・法務省)によると、2015年の刑法犯の年齢層別の成人検挙人数は65歳以上が最も多く、特に暴行・傷害の検挙人数が20年間で著しく増加し、1996年の約20倍となっています。

犯罪にまで至るほどの深刻なケースではなくても、公共の場所や近隣住民とのちょっとしたトラブルによって、怒りが止まらなくなるほどののしり続けたり、恨みを募らせて嫌がらせを続けたり、といったケースもよく耳にするようになりました。】

 

 私としては、65歳以上の人口が10年前の2005年は20.16%で、2015年

は26.7%になったのだから、「キレる高齢者」が増えても不思議はないと思

うのですが、「20年間で著しく増加し、1996年の約20倍」と言われると、

格段に増えていると言われても、そうですねぇと言うしかありません。

 なぜキレのか、と検証・分析している先生の論をいくつか見てみました。

その中で私の気を引いたのが“社会の急激な変化も高齢者には大きなストレス”

原因説。

 確かに70歳が平均年齢と聴き準備していてその年を迎えたときには、後20

年ありますよと言われ、子供が生活支援をしてくれるものと思っていたら、

そのようなルールはなくなっており、自己責任で日々の暮らしを、と言われた

り、見渡せば周りはITだのAIだのというものに囲われ、命令しないと動か

ないモノばかりになっていたりして・・・。それでストレスが、ですか?

 

 便利な世の中になったという人もありますが、確かにその分忖度して動いて

くれる思いやりの人間関係は少なくなっているようです。

 でも私は結構そういう関係が好きです。困った時、支援が欲しい時、支援力

がなさそうなのに「身近な人だから」というだけでまずお願いしなければ、と

思わなくてもよいとか、借りを作りたくないのに、身内だからと一応相談をし

ておかなければいけないとか、の“義理”を忖度しなくてよいとか・・・

 

 シングルの中には、家族の支援を受けづらいことをリスクと思っている方が

いらっしゃいますが、自分の意思で行動できるって楽しいことではないでしょ

うか。どうやって頼み込むか、ではなく、誰に相談するかと範囲を広げられる

環境を活用してみるのもよいのではないでしょうか。

 

 

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