高齢期の1人暮らしは普通のことなのに・・・

 2015年の国勢調査を基にした高齢(65歳以上)の女性独身率は48.57%、男性は19.88%だそうです。ざっくり言えば女性は約50%、男性は約20%の人が独身と言うことになります。子どもと暮らしている人もいらっしゃると思いますが、1人暮らしの人はきっと今日も増え続けていることでしょう。

 

 国も自治体も「住み慣れた自宅での看取り」をと提唱していますが、このような世帯構成で、果たして可能なのでしょうか。誰が看取りをするのか? 現在でも

介護・看護の要員が不足しているというのに・・・

 長寿の女性はもちろん長い高齢期を1人暮らしで過ごすわけですが、

やや短命とはいえ男性既婚者の方には不安はないのでしようか。高齢

男性の独身率は約20%、その独身の内訳構成比は、未婚27%、死別51%、

離別22%と、離別・死別による独身率が7割以上を占めているのが現状と

いうことですが・・・

 

 “ 孤独死 ”という単語は高齢化社会が話題になるときによく登場します。

しかし1980年代から使われているというのに公的な定義はないのです。

よく耳にする定義は、「一人暮らしの人が自宅で、自殺や他殺以外によっ

て、誰にも看取られずに亡くなること」とされ、親族がいる場合でも、

死亡時に誰もそばにおらず、一人で死亡した場合をそのように言っている

ことが多いようです。

 また「誰にも看取られることなく息を引き取り、その後、相当期間放置

されるような悲惨な孤立死(孤独死)」と定義している機関や団体もあり

ます。

 定義がはっきりしていない理由として考えられるのが、独居者の突然死

は孤独死には含まないとか、「変死」や「自殺」との判別が付き難いなど、

さまざまな事情があると言います。その結果、国による調査もないのが現

状です。

 

 2035年の将来推計人口では高齢独身女性は約1200万人、男性は約500万

人。私は「終活」よりも「家族に頼らない生き方」を考えて欲しいと思って

います。

 

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