Ｋさんは、1人暮らしに不安を感じるようになってきたので、サービス付き高齢者賃貸住宅に移ろうかと思って、自宅を処分しようかな、と思ったそうです。しかし、売れないことが判明、思案に暮れているとのこと。
そうなのです。今、駅に近いとか、環境が良い、便利、若い人が住みたがっている、等々の条件が合わないと、なかなか買い手が付きません。
４０歳になると賃貸住宅が借りにくくなる、とか、高齢になると賃貸住宅は無理、等と言われていたバブル期に働き盛りだった女性たち
は、一生懸命働いて家を買ったものでした。1人暮らしだから小さくてもいい、自分
の家を、と思って手に入れた家ですが、３０～４０年経つと耐震基準や建築基準が
変わり、そのままでは売れないし、リフォームして売りに出すにはお金がかかりすぎ
る・・・。 相続や贈与として甥・姪に譲ろうとしても、売れない家はいらないという、
これでは生前整理もできないと電話で言ってきました。
今空き家が増えて問題になっています。更地にするには費用がかなりの額になる
し、更地にしても広さが足りないと住宅は建てられない、売れないなど、持て余す状
況になっています。
狭くても自分の家を持つことが自身の誇りだったし、当時は土地が付いていれば
売れたし、リバースモーゲージも利用できるから財産でした。時代が変わって負債の
ようになり、途方に暮れるようになっています。
1人暮らしが不安でも、何が不安の元か見極めて対策を立てクリアして住み続け
るのが一番の策かもしれません。ご近所さんにとっても、です。
「私が死んだらどうなるの？」と彼女は言いますが、甥や姪が相続放棄すれば
“ 国有財産 ” になるだけです。死んでからの心配よりも生きている内は、より良く
生きるための工夫に知恵を出した方が良いのではないかと私は思うのですが。
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