年金12万円では暮らせない、というけれど・・・

 信じられないような事件が起きました。東海道新幹線の先頭車両1号車前方(運転席すぐ後ろ)で、ガソリンを被って火を点け自殺をするという、まったく許し難い暴力的事件でした。巻き添え死が1人出たのは許し難い現実ですが、多くの方が命に別条がなかったというのも奇跡的な事件でした。新幹線でなくてもどんな車両、どんな場所でも起こりうる事件だと思うと外出するのが恐ろしくなります。


 その後の検証ニュースでは、年金額の少なさを嘆いていた71歳の男性が

将来を悲観して自殺したのではと伝えられています。その年金額では生活が

できないというのですが、同じ年ごろの雇用労働者だった女性ではごく普通

の年金額と聴いています。でも彼女たちは工夫したり、やりくりしたりしな

がら普通に生活しています。

 この違いは何なのでしょうか。


 私の偏見ですが、日ごろ感じていることを言いますと、覚悟が足りないの

では、と思います。

 まず年金生活に入るということは、ほとんどの人は収入額が固定するので

すから、それに合った暮らしぶりで過ごすことになります。そして固定収入

の不足分は、蓄えから補充することになります。かなりの覚悟が要ります。

 

 私は70歳、私の周囲も年金の固定収入では日々の生活費が足りません。

特に女性は賃金が男性に比べてかなり低かったうえに、定年の年齢が早めに

設定されていたり、転職を余儀なくされたりと、年金制度では不利益な状況

下にありましたから、当然給付される額も少ないのです。それで現役時代に

入ったいくつかの個人年金や、投資信託など金融資産の配当などで賄ってい

る人が多いようです。元本は将来の危機のために手を付けないように心がけ

て生活しています。だから家事などは自分でやり、食料や物品の購入に思案

を巡らし、不必要な出費をしないようにして暮らしている人が多いようです。

世の中の活性化のために消費拡大に貢献できるほどの余裕がないという人が

多いのが私の周りの現実です。


12万円の収入では暮らせない!? でも暮らすしかないのですから、暮らせ

るように生活技術を身に付けたり、食材を安価なものに切り替えたりと工夫

するとか、住居費の安い地方に転居するとか、解決策はあるのではないでし

ょうか。


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