「訳あり物件」を作らないために？

 「訳あり物件」って知っている？　と聞かれて、条件が悪い賃貸の

ことでしょ、と言ったら、うう～ん、ちょっと違うの、という。

彼女が言うには、「訳あり物件」とは、孤独死・孤立死のあった部屋

のことだそうです。日の当たらない部屋とか、小さい子供が多くてう

るさいとか、ではなくて、看取られることも無く死んだ人がいた部屋、

家なのだそうです。ああ～、まあ～　・・・

 

 ＴＶの街頭インタビューや新聞・雑誌のアンケートによると、「死ぬ

ときはコロンと逝きたいわねぇ」と言う人が多いということは、ＰＰＫ

(ピンピンコロリ)は、単身者だけでなく、万人の願いのようです。つま

り看取られるような死に方ではなく、突然死を望んでいる人が多いとい

うことです。

 ということは、単身世帯が増える中、地域で見守りシステムを作って

巡回しても、死後の発見は免れないし、それは死者本人の希望でもある

のです。そして「訳あり物件」が増え続ける・・・

 

 政府は病院で死ぬな、自宅で死ねと言っています。病院で死なれると

医療費が増えて財政負担が大変だからと。しかし、自宅で死ぬと「事件」

になるようです。看取った人は事情聴取を受け、自宅は現場検証の対象

になるそうです。そのような経験をした人は、身近な人を見送って、悲

しみと事後対応に追われているときに凄い暴力を受けたような衝撃に襲

われると言っています。

 

 単身生活の、まだ若い有名女性ニュースキャスターや国会の有名人だっ

た老政治家、かつて労働組合界の重鎮だった活動家が自宅で死後発見さ

れるというニュースが続きました。この人たちが引きこもりだったから

看取られずになくなられたわけではないと思います。普通に訪れた御最

後だったと思います。

 １人暮らし世帯だけでなく、例え家族がいようと、「訳あり物件」に

せず、誰も傷つけずに自宅で息を引き取るにはどうするか！　の難問を

時々話題にしています。

妙案があれば是非ぜひ教えていただきたいのです。

 

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