「東日本大震災」で変わったことはありましたか?

「ご無沙汰していました。久しぶりに会えますか」という旧知の

大手通信社の女性記者と会いました。彼女が私に訊きたかったのは

単身者の気持ちの変化でした。

 

 芸能界ではこの地震がもたらした不安から、「絆」を求めて結婚

を決意する人が続出。それが影響してか一般人の間でも婚活が盛ん

になったとか。そこで会員に単身者の多い「単身けん」はどうか、

というもの。

 

 私の耳に入ってくるのは「家族の絆」に頼る生活の危うさ。

震災直後からしばらくは呆然とした状態の被災者に、気を取り戻し

て欲しいとのいたわりの言葉ばかりでしたが、その人たちの状況が

分かるにつれ、理解できない事実があるという話も・・・

 

 例えば津波から避難するに当たって、財布や貴重書類など何も持

たずに家を出た人が多いのにまずはびっくり。津波には遭わなかっ

たが家屋が損壊した人たちが、その家屋の中に備蓄をあまり持って

いなかったらしいこと。これらの準備は手始めのこととして心得て

備えている人が多いのがこの会。三陸も関東も、東海も、紀伊半島も

四国も、地震が何時来ても不思議は無いといわれ続けている中で暮ら

しているのに・・・

 

「東北の人間は、米や味噌も分け合って、助け合って生きてきたんだ。

こんなことになるなんて・・・」とつぶやく高齢の男性をテレビは映

し出していました。家族、親戚縁者、幼友達、知り合いに囲まれて

安心して生活ができていたのがよく分かりますが、地震や津波のように、

地域のみんなが一度に遭う災難のリスク管理はどのように思っていたの

でしょう、という声がいくつも寄せられています。

 

 家族に頼らない生き方を模索してきたこの会の人は、非常持ち出しや

備蓄だけでなく、遠隔地に住む知人友人にSOSを出せるように準備し

ているのではないでしょうか。(いざとなるとパニックになって・・・

と言うこともあると思いますが)

家族を作ろう! という考えは聞いていません。冒頭の記者さんには

そう伝えました。

 

 

「事務局のひとりごと」目次へ