一生子どもで生きていくの?

 光の春! なんと明るい言葉ではありませんか。雪国の記録的大雪の話題も窓の外の陽光を見ると、無責任にも「もうすぐ春よ、もう少しの辛抱よ!」とテレビニュースの画面に向かってつぶやいてしまいます。

 もうすぐ春ね、と言われる人に新卒者がいます。行く先が決まり、新年度が始まるのを待つ人々。学生・生徒と呼ばれている親掛かりの身分から、社会人として一人立ちをする記念すべき春を迎えます。自分のあの頃を思い出す二月です。

 

 そんな春にも近年の不況で異変が起きていて、「春」を先送りする

若者が多いといいます。先送りする理由の一つとして、希望する職種

でないからと言うのが結構な割合を占めています。

 昔人間の私など、特に女性の私など、希望しようにも採用してくれ

る職種そのものが少なく、今ある職種の中から選択すると言うのが常

識でした。就活(就職活動)中という無所属の身で、20代を過ごせる、

過ごすなんてことは有り得ませんでした。

なぜそれが可能なのか、考え込んでしまう日々です。

 

 ところが日経新聞の調査データによると、「大学・大学院・専門学

を卒業するまで援助する」と言う親が約50%、「義務教育まで」

「高校卒業まで」が合わせて約10%でしたが、「経済的に自立するま

で」と言う親が20%というのが意外でした。「必要ならいつまでも」

という回答と合わせると、期限を切らないで援助をしなければならな

いと考えている親が30%近く居ることに驚きました。さらにショック

だったのは、親が子どもに支援の限度を話していなかったこと! 

以心伝心を信じているからなのでしょうか・・・

 

 自分の意思で生きると言うことは権利であり、誰からも阻害されな

のは当然ですが、自立とか、自助努力とか、義務である部分はどう

なっているのでしょう。老後資金が危うくなっても支援を続ける親の

態度にも理解ができません。

 

 単身けんの会員はその点すばらしいです。自力でどこまでできるか

を常に考えています。老後資金が心配になったらどうするか、一人暮

らしが危うくなったらどうするか、いつも事前に考えています。そし

てそのための情報を常に集めています。

 未就労のパラサイトシングルの皆さん、小さな親切くらいの支援で

生きていける「おとな」になりましょうよ。求人率は求職率よりも大

きいのだから。

 

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