節約疲れになる前に

 昨年の秋頃から、ちょっと値の張る商品が売れるようになってきたと

報道されています。クリスマスプレゼントも売れ筋の単価が上がったと

いいます。その理由として、「節約疲れで、節約を頑張ったご褒美に

少々高めの商品を求めている」と分析しています。ご褒美が出るほど

張って節約したのでしょうか。何のために?

 

 私の場合、節約はライフスタイルなので疲れません。おばあちゃんっ

子だった私は、何しろ幼い頃から「始末しいや」と教えられて育てられ

ましたから。でも大阪商家の長女だった祖母の言う「始末」は、節約と

はちょっと違うかもしれません。私の理解では「無駄遣いしない」こと

で、意思に反してまで安い方を選ぶことはしないで、無意識に買い込ん

だり、溜め込んだりしないことと思っています。だから一度購入したも

のは責任を持って最後まで使い切ること、を信条にしています。

 

 例えば着る物。買うかどうか迷ったときは買いません。安い!と思っ

ても、着る当てが無かったら買いません。セーターを見ても、組み合わ

せるスカートやパンツ、上着が思い浮かばなければ買いません。でも気

に入ったら購入し、それに合わせてスカートや上着を続けて買い込みます。

だから買ったけど一度も着ていない、という服はありません。

 

 そんなライフスタイルの私が不思議なのが「福袋」。何が入っている

か分からなくて買うなんて考えられないのです。特に衣類です。サイズ

や材質が気に入らなかった場合はどうするのでしょう。テレビの映像で

は、売り場から少しはなれたところで開け、知らない人同士で交換会を

している場面も放映していました。そのようなことは祖母の教えに沿っ

ていないので、私には理解できないのです。

 誰にも遠慮する必要がないのだからと、ファストファッション店で、

安いからと買い込み、クローゼットどころか部屋からもはみ出して、片

付けられない女性というキャプションつきで紹介されている人まで出て

いる社会は、ちょっとヘンではないでしょうか。

 

 節約疲れから、買い物に走っているとも伝えられています。節約疲れ

にならないコツは、「我慢の節約をしないこと」だそうです。必要なの

か、本当に欲しいものなのかを基準にして購入していると、節約疲れを

起こさないそうですから、使ってもらえないで放置されるかわいそうな

製品を生まないためにもご一考を! 冬物バーゲン最終戦が始まります。

悔いのないお買い物をお楽しみください

 

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