No.584◆「漢字が思い出せない」ってある?

 

◇事務局・石川由紀が折々を綴っています。◇ 

 

高齢者組と毎朝逢っている私たちの会話で「私もよ~」という同意が殆どの中身は「漢字が思い出せない」です。情けない思いを口々に語りだして大盛り上がり。そして「齢のせいよねぇ」でみんな納得。私も納得なのですが… あまりに共感する人が多いので言い出せないでいる情報が私にはあるのです。

それは何ヵ月か前に観たNHKの番組「最近、手書きしてますか?」です。

 

「漢字が思い出せない」「字が下手になった」と言う人が増えているというのです。まさに私のことなので興味津々、テレビを凝視すること30分。なんと私は気が楽になり、ほっとしたのでした。私だけじゃない、齢のせいばかりではないのね、と。理由はパソコンやスマホの普及で、書く力の衰えを心配する人が増えている、とか。

 

この“ひとりごと”はパソコンで打っている(書いている)ので、漢字交じりで変換してくれ、私は選択しているだけ。手紙やはがきもめったに書くことが無くなっています。親しい仲だとLINEで用件のみを1行ほど打つとか、スタンプを選んで送るとか。少し込み入った連絡などはメールで。電話も相手がどのような状態か分からないのでお邪魔することになるのではと考えて、スマホのLINEやメールを使っています。

 

テレビでは、パソコンやスマホの普及で、書く力の衰えを心配する人が増えている。また、“手書き離れ”が学力や認知機能の低下につながりかねないという研究結果も次々に報告されている、と伝えていました。

齢のせいもあるのでしょうけれど、お礼やお見舞いなどのハガキを書くときは漢字が正しいか心配で、電子辞書を手元に置いてしばしば確認している昨今の私。パソコンやスマホで下書きしてからハガキや便箋に書き移すという知人もいます。皆さんはこのような悩みは無いのでしょうか?

 

2030年度から、デジタル教科書が正式な「教科書」として認められる見通しだそうです。そのような中web検索すると、学校教育現場では学力の低下を心配する声が出ているとか。言語脳科学の専門家からは、デジタル化が脳の学習プロセスに与える影響を危惧する指摘も出ているとか。海外では、デジタル教育から手書き重視へ回帰する動きが盛んになっているなど、否定的な意見も多く見られます。私たちの時代は分厚い“○○百科事典”などで調べていましたから、画面画像でなく文字が主でしたが。

 

漢字練習帳というのがあって、百字ずつ書くという宿題があった時代の私は“手書き”の価値はあるのではと思うこの頃です。と言いながら、今日もパソコンのおかげで、書き直しが楽にできる今に感謝しています。