◇事務局・石川由紀が折々を綴っています。◇
4月定例会は総会を兼ねて、今年の活動を話し合いました。発足から36年、一人暮らしだからという理由で困ることについて解決方法を探ってきましたが、今でもある?ということを思い浮かべてみました。ほとんどないのではないか、という方向に話は進みました。
会発足時の三大難問は、住居の確保とお墓の準備、各種契約時の保証人のなり手がない、でした。特に保証人については大問題でした。それは「身寄り」を要求されたからでした。高齢になると「親」という身寄りもなくなり、兄弟姉妹も高齢となっていて、「保証人」として受け付けてもらえなくなってきます。戸籍上は「身寄り」がいたとしても、核家族が一般的になった今、保証人や身元引受人になってくれない事例が増えています。
ところで「保証人」には何を保証せよというのか。求めていることの多くは人柄の保証ではなく、金銭的な債務保証と身柄の引き取りでしょう。
では現在、入院時・手術時・賃貸住宅契約時にどのような事態になっているのか。「身寄り」でない「保証人」であっても金銭的な債務保証・身柄の引き取り等が契約で担保できていれば問題ないようです。
報道では、2025年現在で単身世帯は全世帯の約3割超と言われていますし、厚労省・国立社会保障・人口問題研究所の推計では、2040年に単身世帯は約4割に達する見込み、と報じられています。
このような時代に、「保証人」に親族の「身寄り」を求め続けると、国民生活は成り立たなくなってきますし、社会システムも機能しなくなりますから当然の改革でしょう。
つまり「保証人」は、戸籍上の「身寄り」から法的書面による契約による「身元保証人」に変わってきたのでしょう。だから、自分で準備ができるようになってきています。自治体も行政も現状を把握していて、生活全般、病時の対応、死後の事務・整理、等々の相談窓口を設けています。ご存じですよね。
1990年発足の当会ですが、「一人で生きるために、単身者の生活権を検証する会」という長い名称になったのは、社会制度が「家族単位」で、自己の意思で生き方を決められないという当時の状況があったからでした。“家族に頼らない生き方を”というキャッチフレーズを使ってきましたが、家族を無視する訳ではなく、小型化する家族と長期化する生命の中、頼られる方は少人数・高齢化の中、対処支援は難しくなり、一人ひとりが自分のことは自分で対処支援依頼を社会にある支援システムやビジネスに委ねる時代になってほしいと。
家族が背負ってきたことの社会化が進んできたことを実感しています。

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