No.572◆自治体の「終活登録事業」が全国標準になるかも!?

 

◇事務局・石川由紀が折々を綴っています。◇

 

単身けんの会報206号を1月31日に発行、投函しました。主たる内容は「身寄りに頼らない生き方」の現時点での情報です。

「終活」という言葉が始まったのは2009年頃かららしいのですが、今では一般常識になった感があります。私の周りの話では、シニア層は“エンディングノート”を持っている人が多くなっています。しかし、「なかなか書けないのよねぇ。どの項目から書こうかと思うばかりで……」と言っています。実は私も、なのですが。

 

なかなか書き始められない理由は、「身寄り」代わりになってくれそうな終活ビジネスが増えてきて、その情報を集めている間に時間が通り過ぎていき、今日に至っているのです。

そのような中、また先延ばしにしそうな情報が入ってきました。私の住む区でも「終活登録事業」を始める準備をしているという情報を見ましたから。施行されたら書こうと。

この公的終活登録事業は、2018年横須賀市から始まったのだそうですが、今年1月現在では18の区市で実施しているらしいのです。この事業が全国の市区町村で施行されたら、身寄りが居ない、居ても頼れない状況の人には安心材料になるのですから。なぜって? だって終活をしていても死後実行してくれる人がいなかったら、どうにもならないのですから。

 

この事業では、死亡届が届いたら役所は預かっていた終活指示書を関係者に渡してくれるので、スムーズに死後事務が進められる筈です。私は一人暮らしでも身寄りが近隣に居て常時交流していますが、いざ死後事務を担当するとなれば、生活のすべての連絡先を知っているわけではないので、家中の引き出しなどから資料を探し出すのは大変な仕事。死者本人が指示書を残しておいてくれればどんなに助かるか。相続人らも助かることでしょう。

もっと助かるのは役所です。単独世帯の死者の場合、役所は相続人探しに大変な人手と時間と経費(税金)等がかかるとか。

終活登録事業の前にはその終活事項の相談にも応じてくださるそうですから、安心です。というのも、民間の終活支援事業者との契約では実行の際にかなりのトラブルが起きているそうですから、公的機関が間に入ってくれるとその心配も減ることでしょう。

 

「厚生労働省は、頼れる親族がいない一人暮らしの高齢者を対象に、入院や老人ホームへの入所、葬儀を含む死後の事務手続きを支援する新たな仕組みを創設する方針を固めた。来年の社会福祉法改正を視野に2027年度にも支援を始める」との読売新聞(2023年8月3日)の

記事を見つけました。きっと全国の市区町村で準備が始まっていることでしょう。

エンディングノートを前にして、書き込みを躊躇している人、書ける項目からでもそろそろ書き始めてはいかがですか?死後事務を託す人が居ても、頼る人が居なくても、終活事業者が民間であっても、終活指示書が確実に渡せるのであれば、ホッとしませんか?