◇事務局・石川由紀が折々を綴っています。◇
6月の定例会のご報告です。テーマは「あなたの身辺記録法を教えてください」でした。5月31日発行『単身けんニュース』202号の延長線上のミーティングでした。その特集は、「『身寄り』の出番を考えてみました。事故や通り魔的な事件や高齢者をターゲットにした詐欺事件など、予期しない入院や落命の報道に、自分事として対応することが頭を過ぎります。あなたのいざという時の対応策を出し合いませんか」でした。
同居していても、まあまあ元気で日々を送っているとお互い分かっているような気になっていたり、一人暮らしだからエンディングノートぐらいは書いておかないと、とは思っていても記入はまだ書き始めていなかったり、という人は少なくないようです。という私もその一人です。そんな日々を送っている原因の一つは、まだ死が迫っているとは感じていないからなのだと思います。「そのうちに」と先延ばしにしている私は10年以上たっているようです。
記入しかけのエンディングノートは2冊あります。その後書き進めなくなったのは、良く変わるネットアクセス情報のためです。旅行会社の利用や通販利用はじめ、宅配の発注・受け取り等の連絡など、生活の手配が電話からパソコンやスマホアプリになってきたので、"アドレス"や"ID""パスワード""ハンドルネーム"等々、とても個個を覚えきれない数になってしまっているのです。DX推進が進み、紙使用が廃止傾向にあるのですから益々これからもこれらの項目は増え続けることでしょう。
そこで私のエンディングノート記入は止まりました。代わりに改変がすぐできるパソコンのメモに替えたのです。そしてプリントアウトしてこれを見ながら日々受発注等をしています。これなら死後事務を託された方も対応できるかと。
銀行は通帳を無くす方向だそうですから、銀行名・口座番号、定期振込先・自動引き落とし先等々、金融関係もパソコンメモ記録に替えました。クレジットカードの不正事件も多くなってきていますが、ホームページから随時チェックできるので安心しています。
私と同じように、エンディングノートの記入や書き替え・訂正に悩んでいる方に、今の情報をプリントアウトしてエンディングノートのこの項のページにクリップ止めしては、と提案しました。その都度差し替えるのは大変でしょうから、お誕生日の行事にしては、と思いますがいかがでしょう(差し替え分には現在の年月日を記すこと)。
私がエンディングノートの存在を知ったのは35年ほど前だったように思います。研究者や出版社、市民団体等からも出版されていますが、各自治体からも出ていますし、無料配布している自治体や団体もあります。必要な項目が変化しています。大事な作業です。自分の生活の記録に合いそうなノートに巡り会うといいですね。
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