◇事務局・石川由紀が折々を綴っています。◇
ゴールデンウイークも終わって、街に日常が戻ってきました。観光地も落ち着いてきたのではと、若葉の薫るこの季節、どこか落ち着いてゆっくりと見物できるところへ行きたいなーと思いつつ、全開にした窓から入る風にあたって時々庭を眺め、テレビには録画の絶景番組を流しながら、パソコンの「Yahoo!ニュース」を縦覧していました。「えっ! 本当?」という一行が目に入りました。「75歳以上『ATM利用上限30万円』に賛否の声」!
80歳の私には孫も居ないので30万円以上のお祝いを現金で贈ることはないし、大型の買い物にはクレジットカードを使うので、現金はあまり使わない日常です。でも住居のメンテナンスなど、30万円以上の振り込みをすることはあります。
この規制が振り込め詐欺対策とは解かっていますが、なぜ"後期高齢者"限定で規制するのでしょうか。75歳以上の人口は2005万人(2023年9月総務省)だそうで、今後も増え続けるとか。そして、元気な高齢者の割合も増え、活動する高齢者も増えることでしょう。
今年6月22日の都議会選挙、7月に予定されている参議院議員選挙にも、75歳以上の後期高齢者の方も立候補なさるのでは? また6月に多い株主総会にもかなりの数の75歳以上の取締役の方がいらっしゃるのでは…。あまり30万円以上の現金引き出しや振り込みをしない私でも、年齢で一律に制限されるのは嫌です。齢を重ねると見下されるような気がして、精神的に自己嫌悪に陥ります。
こんな記事も見つけました。「大阪府で高齢者の詐欺被害防止条例、通話しながらのATM操作禁止...8月から施行」(3月24日付け「読売新聞オンライン」)。その中身は「条例では、ATMを設置する金融機関やコンビニエンスストアに対し、高齢者が通話しながらの操作の禁止をポスターなどで周知することを義務付けた。AI(人工知能)や人感センサーを用いた音声警告の導入も促す。高齢者自身に対してもルール順守を明文化した。また、過去3年間にATMで振り込んだことのない70歳以上は、振り込み限度額を1日10万円以下にすることを義務化。適用はシステム整備のため10月以降になる見通し。いずれも、違反による罰則は設けない」
この程度の条例なら、私も卑屈にならずに準じますが…。
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