「単身女性は貧困」からの脱出法

 前週「2064歳の女性の3人に1人が“貧困状態”にあることが判明した」という発表について書きましたが、65歳以上のそれは、なんと47%ですから言葉に詰まります。

 

 65歳以上の女性といえば私もそうですが、結婚適齢期といわれた年頃のときは、女性も男性も生涯既婚率が98%を超えていました。また結婚は「永久就職」と呼ばれて、結婚が決まると

「寿退社」と言い、会社も退職金を増額して送り出してくれていました。

そして家族単位の性別役割分業の下、妻は無職で過ごし、夫の収入から

贈与という形で自分固有の資産を作り、老後資金は家族単位で準備して

きました。

 その年代が高齢期になったとき、老後資金の男女差は当然出てきます

し、世帯間格差も出てきます。その結果、65歳以上の貧困率は、男性が

29%、女性が47%となったのでしょう。

 

 この調査では、年間可処分所得112万円以下を貧困層と位置づけてい

ますから、毎月の生活には資産の取り崩しが不可欠でしょう。高齢期の

女性単身者の中には死別による単身者も多いと思います。だから自身固

有の資産を持つこともなく、夫の残りの資産を生活に当てている人も多

いことでしょう。

 

 これから単身高齢者として暮らしていく予定の人は、どのような対策

を採ればよいのでしょう。思い切って単身から脱出しますか? 80歳ま

で入会可能な結婚相談会社もありますが・・・

 私は小さくても、不定期でも、小額でもいいから続けられる仕事を見

つけて生活費の不足分を補おうと思います。そして出来るだけ外注しな

いで衣食を賄おうと思います。

 

*余計な説明ですが、相対的貧困率とは、国民一人当たりの可処分所得

を高い順に並べ、真中にとなる人の所得額(中央値)の半分に満たない

人が全体の中で占める割合、を言うのだそうです。

 

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