見守りなのか、監視なのか

 新聞を読んでいて、「これは凄い!」

という発明の記事を1013日に見付け

ました。それは子どもの見守り装置です。

肩と脇の間にベルトを通す3点固定式の

装着装置で、カメラや全地球測位システ

(GPS)、加速度センサー、心拍計測器、

などが搭載されていて、重さは100g

 

これで居場所や行動の変化などが遠隔地からでも確認できるというのです。

 

 子どもが走ったり驚いたりして心拍数や動作状況が急激に変化した

場合は、内臓カメラが周辺の状況を自動撮影して、インターネットを

通して保護者に連絡できるというもの。子どもを取り巻く状況が危険

度を増しているといわれている現在、我が子から寸時も目を離したく

いと思う親にとっては、早く実用化して欲しい装置でしょう。

特に人通りの少ない道が通学路になっていたり、電車などで遠距離通学

している児童や生徒、いじめの対象になっているのではと心配してい

る子の親の身になってみれば、なおさらのことでしょう。

でも学校帰に寄り道したり、友達に追いかけられたりするのも通学の

楽しみの一つであれば、こういう装置は少し寂しい気がします。

 

 この装置が早く大人用になればと思う人も多いでしょう。心臓疾患

などで緊急通報装置に頼っている人などは、自分で連絡を取らなくて

もよいのですから、安心して日常生活が送れるのではないでしょうか。

また、認知症の親と離れて暮らしている人も利用したいのではないで

しょうか。

 

 私は道草やいたずらが大好きな子でしたから、このような装置が

 無い時代に学童でよかったと思います。しかし、今より高齢になって、

義務で装着しなければならなくなったら、と考えると、躊躇します。

多分知られたくない行動をとることもあるでしょうし、装着したり

しなかったりで、迷惑をかけてしまうことも考えられます。

 

 

 見守っていて欲しいときは申し出ることにして、こういう装置の

装着を監視だと思うくらい元気なときは放っておいて欲しいものです。

わがままと言われても、そうさせて欲しいのです。

 

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